健康サポート通信

めまいの原因を知ろう

~耳に異常 ストレスも一因~

突然起こるめまい。ふらつく感覚が不快なうえ、耳鳴りなど他の症状を伴うこともある。深刻な病気の前触れではないかと不安に思う人も多いだろう。症状や原因を知って、うまく対処する方法を見付けよう。

めまいとは、本当は動いていないのに、自分の周囲が動いているように感じる状態の総称だ。人の体は耳と目、関節、筋肉で感じ取った周囲の情報を、小脳が調整することでバランスを保っている。関係する器官のうち1つでも問題が起こると、バランスが乱れてめまいが起こる。

症状によって、主に3つのタイプがある。自分や周囲がぐるぐる回っていると感じる「回転性めまい」、体がふわふわするか、フラフラする「浮動性めまい」、急に立ち上がったときにクラッとする「立ちくらみ」だ。

最も症状を訴える人が多いのが、回転性めまい。主な原因は耳の病気で、代表例は内耳の異常が引き起こす「良性発作性頭位めまい症」。上や下を向いたり、寝返りを打ったりして頭を特定の方向に動かすと、数秒~数十秒、激しい回転性のめまいが襲うもので、過度の心配は要らない。

内耳には体のバランス感覚をつかさどる耳石器と三半規管がある。耳石器には炭酸カルシウムの細かい結晶「耳石」がたくさん付着しているが、これがはがれたものが三半規管内に移動し、ある程度の塊になって内リンパ液の流れを乱すとめまいが起こる。

東海大学医学部付属病院長で耳鼻咽喉科教授の飯田政弘氏は「骨密度が低くなる更年期以降の女性に多く見られる。耳石がはがれやすくなるためと考えられている。多くは1ヵ月程度で自然に治るが再発しやすい。耳石が1ヵ所にとどまらないよう、普段の生活で頭をよく動かすと予防につながる」と助言する。

だが同じ回転性のめまいでも、激しいめまいが長期にわたり繰り返し起こるなら「メニエール病」を疑う。1回あたりの持続時間は10分~半日、頻度は週に数回~年に数回と個人差が大きい。難聴や耳鳴り、吐き気や嘔吐を伴うことがある。

メニエール病は、内耳で内リンパ液が増えて水ぶくれ状態になり、三半規管や蝸牛を圧迫することで症状が出る。水ぶくれの原因はよく分かっていないが、体の水分を調整するホルモンがストレスで変調するためとも言われている。ストレスを減らすことが第一だ。

これに対して2つめの、不動性めまいは過労や睡眠不足、ストレスによる心身の不調時に現れやすい。さらに、3つめの、立ちくらみの原因は自律神経が乱れ、脳が一時的に血流不足になることだとされる。こちらもストレスをためないようにしたい。

 

脳の病気に要注意

ただし、めまいにも命に関わる病気が隠れていることがある。要注意なのは、脳梗塞や脳出血、脳腫瘍が原因のケースだ。症状としては出てくるめまいのタイプは、回転性だけでなく浮動性の場合もあり、一概には言えないが、飯田氏は「ろれつが回らない、手足がしびれる、激しい頭痛といった症状を伴うなら、脳の病気を疑って」と話す。

 

(日経新聞より抜粋)